サービス名 | ホームルータープラン5G |
初期費用 | 3,300円 |
月額料金 | 5,170円 5Gルーター割:4,620円 |
通信速度 | 【5G】 最大受信速度:4.2Gbps 最大送信速度:218Mbps 【4G】 最大受信速度:1.7Gbps 最大送信速度:131.3Mbps |
機器代 | L12:43,200円 L11:39,600円 毎月割で実質0円 |
auの「ホームルータープラン5G」
auが2021年8月6日に提供開始したWi-Fi6対応「ホームルータープラン 5G」
5Gに対応で下り最大2.7Gbps。データ無制限のサービスでWi-Fi6のルーターも同時発売です。
もはや一人勝ちといえるソフトバンクの「SoftBank Air」をキャリア大手2社がどこまで追い詰めることができるのか。
今回はその一角であるauの「ホームルータープラン 5G」についてまとめます。

- 「ホームルータープラン5G」の概要
- 月額料金
- 利用する5Gの種類
- UQ WiMAXとの違い
- 機器の内容
- 持ち運びはできる?
- 注意事項
- 他社との違いがわかります!

auからも5Gのホームルーターが出てるんだね。

そうだね。ドコモからも投入されてるから本格的にホームルーターの時代になるかも。

SoftBank Airはキャッシュバックなんかをよく目にするよ。

かなりのプロモーションが展開されたから認知度は抜群だよ。ホームルーター市場は約7割のシェアを持つソフトバンクの一人勝ちと言っていいかもね。

でもなんだか今回も「やる時はみんな一緒にね」って感じだね。

5Gのエリアはまだまだだけどこれから5Gが普及する予定だからね。今が最適な時期だと思うよ。

でも、auのホームルーターのプランって少しややこしいのよね。

UQと統合したからかな?言われてみればそうかも。
そんなauのホームルータープラン 5G。どんなサービスか見てみましょう。
月間データ容量上限なしの「ホームルータープラン 5G」
auで提供予定の5Gを謳ったホームルーター向けプランが「ホームルータープラン 5G」
5Gと4GLTE、WiMAX2+をカバーし、月間データ容量の上限なしの設定です。
ただし月間データ容量上限なしですが、一定期間内に大量のデータ通信を行なった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限される場合があります。
それに加え、有料オプション(※無料に変更されました)の「プラスエリアモード」を選択することで、より広いエリアで利用することが可能です。
月額料金
基本使用料は月額4,700円(税込5,170円)、「5Gルーター割」で25ヶ月間500円(税込550円)の割引が適用されます。
使用料・割引プラン | 割引料金 | 適用後料金 |
基本料金 | ー | 5,170円 |
5Gルーター割(25ヶ月間) | ▲550円 | 4,620円 |

ということは、月額4,620円ってことね。思ったより安いね。

そうだね。2年間だけになるけど。「5Gルーター割」が大きいね。
利用する電波
「ホームルータープラン 5G」は5G(Sub6・5GNR化)と既存の4GLTEに加え、UQコミュニケーションズが展開しているWiMAX2+もカバーしています。

でもやっぱりまだ5Gってエリアが狭いよね。

だから利用エリアはWiMAX2+か4GLTEになることが多いんじゃないかな。

あと、プラスエリアモードって?

スタンダードモードはWiMAX2+と同等のエリア、プラスエリアモードはauの4GLTEのエリアまで広げて利用できるんだよ。
要はより広いエリアで利用できるってことだね。

ややこしいな。わかりづらいよ。

そうだよね。少し説明するね。
プラスエリアモードとは?
「ホームルータープラン 5G」は5G(Sub6・5GNR化)+4GLTE+WiMAX2+の電波を利用できますが、スタンダードモードで利用できるエリアはWiMAX2+のエリアに準拠しています。
自宅がWiMAX2+のエリア外であれば、プラスエリアモードを利用することで、より広いauの4GLTEエリアで利用することができます。

上の図の「WiMAX2+エリア」内で利用する場合は「スタンダードモード」での利用が可能です。
しかし、「WiMAX2+エリア」外での利用の場合は、より広いエリアの「au 4G LTEエリア」での利用となるため、「プラスエリアモード」での利用となるんです。
従って、「5G・ 4G LTE・WiMAX2+」の3つの電波を利用できるのは「5Gエリアでの利用」のみとなり、そこから外れた「WiMAX2+エリア」ではWiMAX2+と4G LTEの2つの電波を利用できます。
また、リリース前は5Gは4G LTEから転用した周波数の5GNR化のみ対応でしたが、提供開始時にSub6も対応となりました。

ん?だと、WiMAX2+のエリア内だとWiMAX2+の電波を使うことになるの?

そうじゃないよ。あくまでも利用できるエリアってことで、5Gエリアなら5Gの電波を掴むよ。

利用する電波の優先順位ってあるの?

確認してみたけど、それはわからないみたいだね。
利用する場所に入ってくる電波の「より強い電波」を掴むようだよ。
5Gエリアでは5Gが繋がるとは言ってたけど矛盾してるよね。

そうなんだ。利用する場所のアンテナとの距離や環境によるってことか。

そうだね。WiMAX2+は5Gに転用してるからそっちには繋がりやすいかもね。
それからSub6も対応になったよ。これはいい知らせだね。

ところでUQ WiMAXからも同じプラン出てない?

出てるね

何が違うの?

提供開始前は殆ど違いがなかったけど、提供開始で結構違いが出たよ。
「ホームルータープラン5G」と「ギガ放題プラス」の違い
auのホームルータープラン5GとUQ WiMAXのギガ放題プラスの違いを確認してみましょう。
au | UQ WiMAX | |
利用電波 | 5G(Sub6・5GNR化) 4G LTE・WiMAX2+ | 5G(Sub6・5GNR化) 4G LTE・WiMAX2+ |
ルーター本体 | Speed Wi-Fi HOME 5G L12 Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | Speed Wi-Fi HOME 5G L12 Speed Wi-Fi HOME 5G L11 |
その他割引 | 5Gルーター割 550円 割引 | 5Gはじめる割 682円 割引 |
オプション | プラスエリアモード 無料 | プラスエリアモード 1,100円 |
プラスエリア月間容量 | 30GB | 15GB |
基本使用料(割引後) | 4,620円(25ヶ月間) | 4,268円(25ヶ月間) |
auの度重なる提供開始の延期によって、UQ WiMAXとの違いもある程度明確になりました。
まずは5Gの利用周波数です。
提供開始前の段階では、双方ミリ波とSub6には対応していませんでしたが、今回はauのホームルータープラン5GのみSub6に対応してきました。
今のところUQ WiMAXは5GNR化という転用の周波数のみの対応となっており、ここで違いを出してきました。 L12で対応になったようです。
次にオプションです。
プラスエリアモード選択時は双方1,100円と有料でしたが、auのみ無料となっています。
プラスエリアモードでの月間利用量もauのみ緩和され、30GBまでとなっています。
最後に月額料金です。
au、UQ WiMAXともに2年の定期契約での割引を廃止してきました。
これは、端末代金を3年分割に設定したことからくると思われます。
割引はauが25ヶ月間550円割引、UQ WiMAXが682円割引となっており、UQ WiMAXの方が若干割引金額が多くなっています。
UQ WiMAXの割引を適用すると、月額4,268円となり、auの4,620円を352円下回ります。
年間にすると4,224円と約1ヶ月分のお得です。
しかしプラスエリアモードが有料であるため、受信できる周波数によっては割高になる可能性があります。
自宅が正規のエリア内であれば、au回線で機器も同じことからUQ WiMAXの方がお得かもしれません。
ここはよく考慮した方がいいですね。
5Gの種類については下記の記事を参考にしてください。
>> 5Gエリアの確認方法は?なんちゃって5Gってなに?超わかりやすく説明。
ルーター(Speed Wi-Fi HOME 5G L12 NAR02)
ルーター本体は、5GとWi-Fi6の高速通信に対応した「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」です。
製造メーカーはNECプラットフォームズ。

- au 5G/au 4G LTE/ WiMAX 2+に対応
- 受信時最大2.7Gbpsに対応
- Wi-Fi6対応
- TWT(Target Wake Time)対応
- 最大40台接続
- WPA3でセキュリティ強化

当然Wi-Fi6対応ね。
ところでTWTってなんなの?

TWTはTarget wake Timeといって、Wi-Fiで繋がっているデバイス(スマホなど)を節電する技術なんだ。
例えばスマホがスリープ状態になったのをルーター側が自動で通信を調整してデバイスのバッテリーの消費を抑えるんだよ。
電池のもちが良くなるってことだね。iPhoneだとiPhone 11以降が対応しているよ。

へぇー。すごいわね。

あとは、ルーターの最大受信速度は2.7Gbpsだけど、ルーターからデバイスは最大1.2Gbpsになるよ。有線の場合は1Gbps対応だから注意してね。
基本スペック | |
サイズ | 約W101×H179×D99mm |
重量 | 約446g |
電源 | AC100V-240V |
最大消費電力 | 20W |
SIM | nano SIM(SIMロックなし) |
対応OS | Windows® 11/10/8.1 macOS 12~10.9 |
通信 | |
通信規格 | 5G(sub6/NR化)/4G LTE/WiMAX 2+ |
最大通信速度 受信最大/送信最大(Mbps) ※2 | 2.7Gbps/183Mbps (注3) (注4) |
その他 | |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz/5GHz) |
インターフェイス | 1000BASE-T/100BASE-TX ×2ポート |
最大接続可能数 | Wi-Fi:40台(5GHz:20台+2.4GHz:20台) 有線LAN:2台 |
かんたん接続 | WPS、QRコード |
Wi-Fi設定お引越し | ◯ |

ちょっとまって。通信規格のところが「5G(sub6/<sub6・ミリ波>以外の周波数)」になってるけどどういうことなの?

確かにややこしいよね。
auの5Gの規格は「sub6・5G(NR化)・ミリ波」の3つあるんだよ。今回の機器はsub6とミリ波以外ってことだから5Gは「5G(NR化)」の通信方式に対応するってことだね。
※Sub6も対応になりました。

全然意味がわからないわ。

「5G(NR化)」っていうのは、今ある4Gの設備や周波数を5Gに転用したものを指すんだよ。そうすることでより早くエリアを5G対応にできるメリットがあるね。
だけど、周波数は4Gだから速度は4Gに準拠するよ。

よくわからないけど要は5Gってことね。

そうなんだけど、ここはいろんな意見があるからまた説明するよ。
5G(NR化)については下記の記事をご覧ください。
ルーター本体価格
ルーターの価格は以下の通りとなります。
機種名 | 機種代金 | 毎月割 | 実質価格 |
---|---|---|---|
Speed Wi-Fi HOME 5G L12 | 43,200円 | ▲43,200円 | 0円 |
Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | 39,600円 | ▲39,600円 | 0円 |
ご覧の通り、今回は毎月割が適用されることになりました。
分割にすることで、端末代金は実質無料となります。
36回ということで3年間ですね。
今回、毎月割を適用するに至ったということは大きな意味を持ちます。

大きな意味ってなに?

端末を割引く金額には22,000円という上限があるんだ。

そうなの?

うん。それを超えて割引くってことに意味があるんだよ。

だからなによ。

提供開始前の条件として、ホームルータープラン5Gは持ち運びが出来ることになってたんだ。

確かにそうだったね。

難しい話は飛ばすけど、利用できる住所を固定することで2.2万円の縛りから除外されるんだ。

なるほど。

ソフトバンクもそれで月月割を行ってるし、ドコモのhome5Gも住所固定だからそうだね。

auもそれに変更したってことね。

そういうこと。
ホームルータープラン 5G のメリット
auのホームルータープラン5Gにはどんなメリットがあるのでしょう。
3大キャリアの中では最安値
ホームルータープラン 5G のメリットはなんといっても月額料金にあります。
各社の月額料金を比較するとこのような結果になります。
キャリア | 月額 | 2年間合計 |
au | 4,620円 | 110,880円 |
ドコモ | 4,950円 | 118,800円 |
ソフトバンク | 5,368円 | 128,832円 |
※発表されている月額料金のみの価格です。端末代・割引・キャッシュバック等は反映されていません。
※金額はすべて税込み金額です。

確かに一番安いわね。

そうだね。
あとはauだとauスマートバリュー、UQモバイルだと自宅セット割でスマホの料金が安くなるよ。

そうなの?おトクじゃない。

auかUQモバイルのどちらかを利用するならかなりおトクだね。
au・UQモバイルのスマホ料金割引
回線会社 | 割引名称 | 割引金額 |
---|---|---|
au | auスマートバリュー | 月額1,100円 |
自宅セット割 | 月額638円〜858円 |
持ち運びが可能 不可に変更
実はこれが一番のメリットかもしれません。
メリットはなくなりました。
ソフトバンクやドコモの「home 5G」は住所登録がされており、登録された場所からの移動が禁止されています。
基地局側でトラフィックなどの細かな調整を行なっていることと、機器の販売戦略上のことからだと思われます。
対してauの「ホームルータープラン5G」は、 WiMAX2+エリア内であれば持ち運びがOKです。(持ち運び不可になりました)
auに関しても機器販売の戦略上、利用住所が固定となり持ち運びが出来なくなりました。
ここも含め、今まで多くのメディアで持ち運びできると記載していましたので注意が必要です。
※登録住所以外で利用すると、利用停止になる可能性がありますのでご注意ください。

なんだ結局持ち運びできないのか。

ソフトバンクやドコモが持ち運びNGにして端末の割引を最大限にしてるからね。

やっぱそうなるか。

前のままだと22,000円しか割引できないからね。

仕方ないね。
ホームルーター 5G の注意事項
どんなサービスにもある程度の注意事項があります。
ホームルーター5Gの現時点でわかっている注意点をあげてみます。
- 最大受信速度は2.7Gbpsだが、デバイスで受ける実際の受信速度はWi-Fiで最大1.2Gbps、有線LANで1Gbps。
- Wi-Fiの2.4GHzではさらに落ちて最大受信速度は574Mbpsです。
- 一定期間内に大量のデータ通信を行うと、混雑する時間帯に制限されることもあるとのことです。
- プラスエリアモードの場合は無制限ではなく、月間30GBを超えると制限されます。
- 機器の持ち運びはできません。登録住所から移動して利用すると契約解除の可能性があります。

3日で15GBの制限があるのね。
制限になったらどうなるの?

速度が最大1Mbps程度に落とされちゃうね。

うーん。自宅での利用だと少しキツイわね。
まぁ、普通に使ってれば問題ないんだろうけど。

それと、プラスエリアモードの場合はデータ無制限じゃないよ。
こちらは月間30GBまでで制限中は最大128Kbpsとかなり遅いから注意してね。

それは注意しないと。
まとめ
2度の延期の末、ようやく提供開始されたauの「ホームルータープラン 5G」
5Gの冠を付けていますが、対応している周波数からメインは5G(NR化)(※Sub6も対応になりました)または4G LTEになるでしょう。
度重なる延期でかなり変更されました。
5GのSub6対応、プラスエリアモードの無料化、2年定期契約の廃止、端末販売の毎月割適用、それに伴う端末を移動しての利用禁止。
UQ WiMAXとの違いも明確になってきました。
いよいよ始まった本格的なホームルーター時代。
これからホームルータを検討される方は是非参考にしてくださいね。
- au初の5Gホームルーター。
- 最大受信速度は2.7Gbps。
- Wi-Fi6・TWT対応ルーター。
- Wi-Fiでは1.2Gbps、有線LANでは1Gbps。
他社にはできないルーターの持ち運びができる。不可となりました。- 今のところ3大キャリアでは最安値
- プラスエリアモードでは月間30GBで制限。
- 5G周波数は
4GLTEの転用である5G(NR化)のみ対応。Sub6も対応になりました。

興味のある方はリリース情報をしっかり確認しましょう。