記事内容 | UQモバイルと 楽天モバイル併用 |
プラン | UQ:トクトクプラン他 楽天:最強プラン |
月額料金 | UQ:990円〜3,278円 楽天:1.078円〜3,278円 |
メリット | 通信安定性・くりこし・通話無料 |
データ容量 | 合算で7GB〜 増量オプションⅡで+5GB |
キャンペーン | auPAY還元や 楽天ポイント獲得 |
近年はスマホ自体がデュアルSIM対応になっており、SIMを複数利用される方も多くなっています。そんな複数の事業者を併用するなかで、楽天モバイルとUQモバイルを併用について関心を持たれている方も多いようです。
果たして、UQモバイルと楽天モバイルの併用(デュアルSIM)運用にメリットはあるのでしょうか。
今回はその辺りを検証してみます。
この情報は2023年12月25日時点の情報です。最新の情報については必ず公式サイトをご確認ください。
デュアルSIM(併用)運用についてはこちらの記事も役にたちます。こちらの記事も併せて確認してみましょう。
>>通信障害時用副回線のデュアルSIM(併用)おすすめ回線8選
楽天モバイルでiPhoneを検討されている方はこちらも必見です。
UQモバイルと楽天モバイルの併用とは
今回ここで取り上げるのは、auの回線を利用しているUQモバイルと楽天モバイルです。楽天モバイルはauとローミング契約を強化しましたが、プラチナバンドといっても800MHz帯のみということもあり、まだまだ弱い状況です。
一方UQモバイルは、au回線をそのまま利用しており、CA(キャリアアグリゲーション)を利用した高品質な回線を利用できます。
運用方法としては両方の回線を契約し、デュアルSIM対応端末、または2台持ちでの運用となります。
iPhoneの場合だとeSIMと物理SIMを併用(iPhone13以降はデュアルeSIM対応)、Androidの場合は同じくeSIMと物理SIM、または物理SIMのダブルスロット対応端末、もしくはデュアルeSIM対応端末で2回線併用が可能です。
デュアルSIM対応でない端末の場合は、基本的に2台持ちとなります。
UQモバイル以外の楽天モバイルとの併用が気になる方は、こちらの記事も参考にしてください。
>>IIJmioとのデュアルSIM運用(併用)で楽天モバイルの圏外を回避
併用するメリットはあまりない
それでは、UQモバイルと楽天モバイルを併用することのメリットは実際にあるのでしょうか。
先にお伝えすると、「メリットはあまり無い」というのが結論です。
楽天モバイルがサービスを開始された初期の頃は、1GBまでは月額0円でRakuten Linkでの通話が無料という、消費者側にとってかなりお得な内容でした。そのため、当初は他社との併用を勧める記事も多く、楽天モバイル自身も併用することを推奨していました。
その辺りを確認してみましょう。
通信障害時に共倒れの可能性
楽天モバイルは、ドコモ・au・ソフトバンクに続く第4のMNOです。MNOとは、自社で通信回線を有する所謂キャリアと呼ばれるものです。
楽天モバイルは人口カバー率99.9%を謳っており、一見キャリアとして問題ないように思われます。しかし、楽天モバイルの回線事情は他のキャリアと違い、今のところ自社網だけでは全てをカバーするのは困難な状況です。
そこで自社では賄いきれない部分をauとのローミングを利用する方法と採用しています。
一方UQモバイルは当然au回線です。となると、両方がau回線を利用していることになってしまいます。もちろん楽天モバイル側が自社網に接続されるのであればいいのですが、ローミング回線であるau回線に接続される機会も多くあります。
通信障害時用の副回線を用意するという意味では、同じキャリア回線を重複して使用しないようにするのがセオリーです。今回のように同じau回線を利用しているUQモバイルと楽天モバイルを併用した場合は、通信障害が生じたときに共倒れになってしまう可能性があるため得策ではありません。
料金面でのメリットは?
では、UQモバイルと楽天モバイルを併用した際の料金面でメリットがあるのかを考えてみましょう。両社の料金プランは以下の通りです。
UQモバイル | 楽天モバイル | |||
月額料金 | ミニミニプラン(4GB) | 1,078円 (2,365円)※ | 〜3GBまで | 1,078円 |
トクトクプラン(15GB) | 2,178円 (3,465円)※ 1GB未満は990円 | 3〜20GBまで | 2,178円 | |
コミコミプラン (20GB+10分カケホ) | 3,278円 | 20GB以上 | 3,278円 |
注釈にもある通り、UQモバイルの料金プランは()内が割引なしの料金になっています。割引を適用するためには、自宅セット割(1,100円割引)、au PAY カードお支払い割(187円割引)を適用させる必要があります。
一方楽天モバイルは、利用したデータ量に応じて料金が変動します。最安値は3GBまでの1,078円でとなり、無制限で利用する場合は3,278円です。
当然ですが、併用する場合どちらの回線をメイン回線にするのかで毎月の料金とデータ量が変わります。
併用による料金的なメリットはない
UQモバイル、楽天モバイルのどちらをメイン回線にしても料金に関してはさほどお得にはなりません。
例えば、料金ミニマムで計算してみましょう。
UQモバイル | 楽天モバイル | 合計 | |
ミニマム運用(1) | ミニミニプラン 1,078円(4GB) | 3GBまで 1,078円(3GB) | 2,156円(7GB) |
ミニマム運用(2) | コミコミプラン1GBまで 990円 | 3GBまで 1,078円(3GB) | 2,068円(4GB) |
月額料金をミニマムで運用する場合は上記のようになります。
合計7GBで2,156円、4GBでも2,068円です。
決して安くはないですね。合計7GBの料金で考えると、IIJmioやNUROモバイルの5GBでも月額990円です。同じ3GBであればHISモバイルの3GBで770円です。
また、ミニマム運用するのであれば、UQモバイル回線が自宅セット割等の割引を適用できる状態でなければいけません。
ただしUQモバイルをメイン回線とし、コミコミプランで運用する場合はこの限りではありません。
注意点として、楽天モバイルは料金プランの特性上3GBを超えると次の段階の料金に自動移行するため、それを超えないように注意する必要があります。従って実際は3GB未満までしか利用できません。このことからも、楽天モバイルを副回線として利用し、かつデータ通信量も利用するには不向きといえます。
このようなことから、併用による月額料金のメリットはあまりないとの結論となります。
Rakuten Linkでの通話
併用で気になるのがRakuten Link での通話です。併用を推奨している記事を確認すると、どの記事もRakuten Linkで通話が無料になるメリットを挙げています。確かにRakuten Linkでの通話は楽天モバイルの最大のメリットと言えるでしょう。
Rakuten Link とは、通常の電話とは違い、データ通信を利用した通話となります。LINEでの通話に近い形です。LINEでの通話と同じように、通話料金がかかりません。LINEと違うところは、通常の電話番号宛に電話をかけることができるという点です。
24時間通話無制限での最安値は現時点では恐らくmineo(マイネオ)のマイそくスーパーライト+24時間通話し放題の1,460円/月だと思われます。このmineoに比べると安く通話が可能です。
こちらの記事で各社のかけ放題オプションの料金を確認できます。
ただ注意しないといけないのは、通話品質が悪いということです。筆者も利用していましたが、会話にならないことが多くありました。
通話品質に関して許容できる場合は、充分メリットとなるでしょう。
かける電話番号が変わってしまう
UQモバイルをメイン回線にしRakuten Linkを使って無料で電話をかける場合は、かける通話は当然楽天モバイルの電話番号になってしまいます。
この問題は、電話を多くかける方の場合は結構重要なデメリットになります。相手に通知されるのが今まで見た事ない番号になるので、最初は面倒なやり取りが増える可能性があります。
ビジネスで利用されている場合はなおさらです。
メイン回線の電話番号でこの問題を解決する方法は、メイン回線を楽天モバイルにMNPするか「UQモバイルの通話オプションに入る」だけとなります。
UQモバイルの通話オプションは下記の通り3種類。
UQモバイルで通話オプションに加入する場合は、楽天モバイルの意義は殆ど無くなってしまいます。あとは番号がふたつあるという利点をビジネスなどで活用するということくらいになります。
まとめ
楽天モバイルはサービス開始当初のプランであれば1GBまでが0円で運用できました。
今は最強プランに移行したのでミニマムでも1,078円が必要になります。こうなると、楽天モバイルで併用するメリットは無さそうに感じますが、やはりポイントはRakutenLinkによる無料通話です。
UQモバイルのかけ放題プランが月額1,980円です。
この料金を楽天モバイルと併用することで、月額1,078円で済ませることが可能です。通話品質を気にしないという方は無料通話を実現するにはこの方法が最適です。
しかし、UQモバイルをメイン回線にした場合は、データ容量や料金ではあまりメリットがありません。ローミングといえども、同じau回線を利用している点も併用には不向きです。
結論として、無料通話の実現などの特別な理由がない場合は、他の格安SIMのプランを利用することをお勧めします。
楽天モバイルの併用にはこんな利用方法もあります。興味のある方はこちらもご確認ください。
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